チャートは、ときに綺麗に見えます。ですが相場は、綺麗なものほど容赦なく壊します。
私が外資のディーリングルームで何度も見てきたのは、テクニカルが完璧に整った瞬間に、ファンダの一撃で全員が黙る場面でした。
たとえば、政策のニュアンスが変わった瞬間。金利の見通しがズレた瞬間。市場は“理由”を知っている者だけ先に逃がして、知らない者から順番に刈り取っていきます。
この記事でわかること
- FXファンダメンタルズとは何か(“原因側”の読み方)
- テクニカルとの違い(“結果側”の使い方)
- ファンダで戦場を決めて、テクで射撃する順番
結論から言います。ファンダは「戦場(方向とテーマ)」、テクは「射撃(入る場所と逃げる場所)」です。
この順番を知らない人ほど、相場で喰われます。
筆者メモ(元ディーラー視点)
ディーリングルームで一番怖いのは「負け」そのものではありません。“前提が壊れる瞬間”に損切りできず、退場が決まることです。だから私は、チャートを見る前に必ず「政策と金利の方向」を確認します。
- FXファンダメンタルズとは?──相場の“原因側”を読む技術
- 指標発表の立ち回り|勝ちに行く前に「事故率」を下げます
- テクニカル分析とは?──相場の“結果側”=群衆心理の足跡
- FX ファンダメンタルズ テクニカル 違い──違いを知らない人ほど、相場で喰われます
- 結論|ファンダで“戦場”を決め、テクで“射撃”する(統合の型)
- 図解|ファンダ→テク統合フロー(この順番を守れば迷子になりません)
- 具体例|「政策転換の匂い」をどう読むか(ファンダ→テクの落とし込み)
- 5分チェックリスト|エントリー前にこれだけ確認してください
- 補助武器:COTで“偏り”を見て、踏み上げ/投げの燃料を疑います
- FAQ|よくある質問
- まとめ|相場は“理由”を知らない者から、静かに資金を奪います
- 次に読むべき記事(今後更新予定。この順番で読むと、勝ち筋が太くなります)
- 情報ソース(一次情報・権威情報)
- この記事を書いた人
FXファンダメンタルズとは?──相場の“原因側”を読む技術

FXファンダメンタルズとは、ひと言でいえば「通貨の価値を動かす原因(政策・金利・物価・雇用・景気)から、相場テーマを読む考え方」です。
初心者の勘違い:「ニュースを追う=ファンダ」ではありません。
正解: 政策と金利の“方向”を掴み、指標で“確率”を更新することです。
FXファンダメンタルズは何を見る?最優先は「金利」と「中央銀行」
為替の心臓は金利です。だから、ファンダメンタルズで最初に見るべきは中央銀行になります。
最重要:
中央銀行 → 金利(の現在と将来)→ 資金の流れ → 通貨の方向
まず一次情報で押さえておきたい事実があります。日本銀行は金融政策の実行において、金利形成に影響を与えることを明記しています。つまり、円相場を読むなら「日銀の方針=金利の方向」を避けて通れません。
同様に米国では、FRB(連邦準備制度)が金融政策の目的を最大雇用・物価安定・穏やかな長期金利として整理しています。ドルが動くとき、裏で動いているのは「雇用」と「インフレ(物価)」です。ここを押さえるだけで、ニュースの洪水が“意味のある情報”に変わります。
筆者メモ(元ディーラー視点)
現場で本当に怖いのは、数字の大小ではありません。市場の“想定していた金利の道筋”が、突然ねじ曲がる瞬間です。その瞬間は板が薄くなり、約定が飛び、アルゴが先に反応します。だから私は、チャートより先に「金利の現在」ではなく「金利の将来(織り込み)」を確認します。
金利は「今」より「これから」が相場を動かします
政策金利の数字だけを見て「上がった/下がった」で終わらせると、判断が浅くなります。相場が値段をつけるのは、将来の金利パス(この先の利上げ・利下げの確率)です。
ここが本質です:
金利差そのものより、金利差が「拡大していくのか/縮小していくのか」が、トレンドを作ります。
一次情報の“見る順番”はこれで固定してください
情報源は増やすほど迷います。私は、一次情報を見る順番で固定します。
- ①政策決定(声明):何を決めたか(事実)
- ②会見・質疑:何を嫌がっているか/どこに条件を置いているか(ニュアンス)
- ③議事要旨・議事録:内部の温度差(次の一手の芽)
リンク(ブックマーク推奨)
- 日銀:金融政策の概要(一次情報)
Bank of Japan: Outline of Monetary Policy - FRB:金融政策の目的(一次情報)
FRB: Monetary Policy—Goals & How it works - FRB:FOMCカレンダー(声明・議事録へ最短で辿れます)
FOMC Meeting calendars and information
私の結論:
中央銀行と金利を押さえれば、ファンダは“難しい学問”ではなく“戦場の地図”になります。
あとは、その地図の上でテクニカルを使って「入る場所」と「逃げる場所」を決めるだけです。
初心者が迷わない“材料”の優先順位(何を見る?→どの順番?→どこで見る?を一本化します)

ファンダメンタルズは、情報量で殴るゲームではありません。
見る順番を固定して、余計なノイズを捨てる──それだけで精度は上がります。
私の結論:ファンダの優先順位は、「中央銀行(=金利の将来)→ 物価 → 雇用 → リスク要因 → 需給(偏り)」です。
①中央銀行(最優先)|政策=金利の“将来”を決めます
- 見るもの:声明(決定内容)/会見(ニュアンス)/議事要旨・議事録(内部の温度差)
- 見る理由:金利は「今」より「これから(織り込み)」が動かします
②物価(インフレ)|政策の“言い訳”になります
インフレが粘るなら利下げは遠のき、沈静化するなら利下げが近づきます。物価は政策の根拠になりやすいので、優先順位は高いです。
③雇用(賃金)|物価とセットで読みます
雇用と賃金は、インフレの持続性を支える材料になりやすいです。私は物価だけ単独で追いません。必ず雇用(と賃金)とセットで見ます。
④リスク要因(リスクオン/オフ)|急変の引き金になります
地政学・信用不安・株の急落などは、テーマを一瞬で塗り替えます。特に金利差に乗った取引は、環境が崩れると巻き戻しが出やすいので、私は「平時」より「崩れる瞬間」に警戒します。
⑤需給(偏り)|最後に“事故”を減らすために使います
ポジションの偏りは「方向を当てる」ためではなく、踏み上げ・投げの事故を減らすために使います。
見る順番(ルーティン化)|私はこの順で毎回チェックします
- 次のイベントは何か(政策会合/CPI/雇用)を確認します
- 直近の政策文書(声明・会見・要旨/議事録)で「温度」を掴みます
- 物価→雇用の順で「政策の確率」が動くかを見ます
- 最後に、テクニカルで“入る場所と逃げる場所”を決めます
一次情報の置き場(ここだけブックマークすれば十分です)
- 日銀:金融政策の概要
BOJ: Outline of Monetary Policy - FRB:FOMC(声明・議事録へ最短で辿れます)
FRB: Meeting calendars and information - FRB:金融政策の目的(前提)
FRB: Monetary Policy—Goals & How it works
私の結論:
情報は弾丸です。装填(順番)が間違っていると、撃っても当たりません。
まず中央銀行と金利で“戦場”を確定し、その上でテクニカルを使ってください。
「良い指標」でも下がる理由──相場が見ているのは“サプライズ(織り込み差)”です

雇用統計が良いのにドルが下がる。CPIが弱いのにドルが上がる。これは珍しい現象ではありません。
この違和感の正体は、相場が「結果」ではなく「織り込みとの差」を値段にするからです。
定義を固定します
サプライズ(surprise)= 実績 − 市場の予想(織り込み)
私はこれを、「いまの数字」より「金利の将来(確率)」と呼びます。為替は、とくにここに反応しやすいです。
筆者メモ(元ディーラー視点)
発表直後の値動きは「良い数字だから買う」という単純さではありません。マーケットが想定していた“金利の道筋”が書き換わったか、ただそれだけです。だから私は、発表前に必ず「予想(コンセンサス)」と「織り込み(確率)」を並べて見ます。
要点:
サプライズは「今回」+「将来の道筋(パス)」の2段で起きます。
だから「発表後に一瞬動いて、すぐ戻る」現象も起きます(織り込み済みだった、ということです)。
実務:私は“サプライズ”をこうやって確認します(5分で終わります)
- コンセンサス予想を確認します(例:CPI予想、雇用統計予想)
- 市場の織り込み(確率)を確認します(例:次回FOMCで据え置き/利下げの確率)
- 実績が出たら、「金利の将来(確率)が何%ぶれたか」を見ます
- 最後にテクで「入る場所」と「撤退場所」を決めます(逆指値を先に置きます)
確率を見るのが難しい方へ:
CMEはFedWatchで、先物価格からFOMCの到達確率を推計する仕組みを公開しています。入口としては十分です。
参考リンク:
CME FedWatch /
FedWatchの計算方法
私の結論:
指標の良し悪しより、「織り込みが崩れたか」です。
織り込みが崩れた日は“値幅の日”になります。
だからこそ、テクニカルで撤退ラインを先に固定してから入ってください。
根拠リンク(一次情報・公的資料)
- NY Fed Staff Report(先物で予想/予想外を分解する枠組みの紹介)
NY Fed Staff Report (SR99) - FRB(FEDS)先物で金融政策サプライズを測る考え方
FEDS 2005-29(要旨) /
PDF
指標発表の立ち回り|勝ちに行く前に「事故率」を下げます

指標発表は、利益のチャンスである前に、退場のきっかけになりやすい時間です。
私は、発表直後に板が薄くなり、約定が飛び、アルゴが先に走る瞬間を何度も見てきました。だから結論はシンプルです。「当てに行く」のではなく「事故らない設計」に切り替えるのが正解です。
私の基本方針:
指標発表は「やる/やらない」ではなく、やるなら“条件付き”で臨みます。
まず知っておくべき事実:ストップは「想定価格で約定しない」ことがあります
ストップ(逆指値)は、条件に到達すると成行として執行されます。そのため、ボラが跳ねる局面では、ストップ価格と実際の約定価格がズレる(スリッページ)ことがあります。
重要:
「損切りを置いた=損失が固定される」ではありません。
速い相場では、想定より不利な価格で約定する可能性があります。
指標発表で私が「やるなら守る」5つの条件
- ロットを落とします(平常時の1/3〜1/5が目安です)
- 飛び乗りの成行を避けます(事故の入口です)
- 逆指値は“近すぎる”場所に置きません(スパイクで刈られやすいです)
- 指標の前に「最悪ケース」を決めます(滑った時に耐えられる損失か)
- 勝ちにこだわらず、撤退にこだわります(逃げる理由を先に決めます)
筆者メモ(元ディーラー視点)
指標直後に一番多いのは、「最初の動きが嘘で、2発目で本命が出る」パターンです。私は最初の数十秒〜数分は“様子見”に寄せます。勝ちに急ぐほど、相場は逆に急いであなたを刈り取ります。
根拠リンク(公的・一次寄り)
- FINRA: Stop Orders—Factors to Consider During Volatile Markets
- FINRA: Order Types
- CFTC(PDF): Stop Orders in Select Futures Markets
テクニカル分析とは?──相場の“結果側”=群衆心理の足跡

一方でテクニカルは、原因を追いません。経済指標の意味を解釈するのではなく、「市場参加者が実際にどう動いたか」を、価格という結果から読み取ります。
私はテクニカルを、群衆心理が残した“足跡”を辿る技術だと捉えています。なぜなら、価格には「買い」「売り」「損切り」「利確」、そして迷いまで全部が刻まれるからです。
重要:テクニカルは「なぜ動いたか」より、「どこで反応し、どこで崩れたか」を扱います。
筆者メモ(元ディーラー視点)
ディーリングルームでは、チャートの節目に注文が“溜まる”のを何度も見てきました。綺麗な高値・安値、ラウンドナンバー、分かりやすいトレンドライン。そこは多くの参加者にとって同じ目印になります。つまり節目は、利確・損切り・逆指値が重なりやすい地点です。だからこそ反応もしますし、崩れるときは一気に崩れます。
テクニカルで読むのは「価格そのもの」です
テクニカルは、価格を見て「参加者の心理がどこで傾いたか」「どこで踏んだか(損切りしたか)」を読みます。
言い換えるなら、テクニカルは“射撃の座標”を与えてくれます。入る場所と、逃げる場所です。
テクニカルが強い領域(ここで勝負が決まります)
- エントリー位置(入る場所)を決めやすい
- 損切り位置(逃げる場所)を決めやすい
- 短期〜中期の波で優位性を作りやすい(押し目・戻り・ブレイク)
- 再現性が作りやすい(ルール化しやすい)
ポイント:テクニカルの価値は「当てる」より「失敗したら即撤退できる」ことにあります。
代表的に見るべきテクニカル要素(増やしすぎないのがコツです)
- トレンド:上昇・下降・レンジ(まず環境認識です)
- サポート/レジスタンス:節目(注文が集まりやすい地点です)
- 直近高値・安値:ブレイクの起点(損切りも溜まりやすいです)
- 移動平均線:方向と勢い(“平均に戻る力”も意識できます)
- ボラティリティ:値幅(損切り幅とロット設計に直結します)
テクニカルの弱点(ここで焼かれます)
- 政策・要人発言・指標で「前提」が破壊される(相場のルールが一時的に変わります)
- “形が綺麗”なほど、逆に狩られる(大衆が同じ場所に集まり、逆指値が燃料になります)
- 指標だまし:一瞬のスパイクで逆指値だけ刈られて、すぐ戻る
私の結論:テクニカルは万能ではありません。ただし、撤退ラインを明確にできるという一点で、トレードの生存率を劇的に上げます。
FX ファンダメンタルズ テクニカル 違い──違いを知らない人ほど、相場で喰われます
ファンダとテクの違いは、好みの問題ではありません。
「戦う場所(方向)」と「引き金(タイミング)」を混同すると、負け方が致命的になる──それが本質です。
まず結論:
ファンダは「戦場(テーマと方向)」、テクは「射撃(入る場所と逃げる場所)」です。
一次情報(ここだけ押さえる)
- 通貨運用の戦略比較として、economic fundamentals(経済ファンダ)とtechnical analysis(テクニカル)などが並列で整理されています(CFA Institute)。
- 中央銀行は金利形成に影響を与えます(BOJ)。
- 米国の金融政策は最大雇用・物価安定・穏やかな長期金利を目的として説明されています(FRB)。
参考リンク:
CFA Institute /
BOJ /
FRB
比較表で一撃理解(スクショ保存推奨)
| 比較軸 | ファンダメンタルズ | テクニカル |
|---|---|---|
| 見るもの | 政策・金利・物価・雇用・景気(原因) | 価格・節目・トレンド(結果) |
| 得意な時間軸 | 中期〜長期の“テーマ” | 短期〜中期の“タイミング” |
| 強み | 方向性の根拠が強い/相場の物語を作れる | 損切り・利確の設計がしやすい/再現性を作れる |
| 典型的な負け方 | 方向は合っていても、入る場所が雑で焼かれる | 形に惚れて、政策・金利材料で前提が崩壊する |
結論:
ファンダで「戦場」を決め、テクで「射撃」を決める。
逆にすると、判断が遅れて致命傷になります。
結論|ファンダで“戦場”を決め、テクで“射撃”する(統合の型)

私は統合を「混ぜる」ではなく、順番を固定することだと考えています。
統合テンプレ:この順番だけ守ってください
- ファンダで相場テーマを一文にする(例:利下げ観測が強まる/利上げが遠のく 等)
- 重要イベントを固定する(政策会合・CPI・雇用など)
- 「織り込み」を想定して分岐を作る(予想との差=サプライズ)
- テクで入る場所と撤退場所をセットで決める(節目・ブレイク・押し目)
- ロットを落として生存率を上げる(1回の事故で退場しない)
私の結論:勝ちに行く前に、退場しない設計です。「当てる力」より「壊れたら逃げる力」が、長期的にあなたを守ります。
ミニチェック(エントリー前に10秒)
- いまのテーマを一文で言えますか?(言えないなら見送って構いません)
- 次の重要イベントは何ですか?(政策会合/CPI/雇用)
- 撤退ライン(損切り)は先に決まっていますか?
次の一手:
ここまで読めたなら、あなたに必要なのは“知識”ではなく実行の型です。
- まず資金管理:1回の負けで退場しないロット計算を固定してください
- 次に損切り:撤退ラインを先に決めるだけで、生存率が変わります
- 最後に日誌:負けパターンを“資産”に変える仕組みを持ってください
私は「勝てるか」より先に、退場しない仕組みを作るべきだと考えています。
図解|ファンダ→テク統合フロー(この順番を守れば迷子になりません)
ファンダとテクを“混ぜる”と、判断が遅れます。遅れた瞬間に、相場は容赦なく牙を剥きます。
だから私は、順番を固定します。統合とは「順番の設計」です。
統合フロー(テンプレ)
(利上げ/利下げ、インフレ、景気など)
(政策会合・CPI・雇用など)
(予想との差=サプライズ)
(入る/逃げる=損切り)
(ロット・許容損失・RR)
一言で:ファンダは「戦場」、テクは「射撃」、資金管理は「防弾チョッキ」です。
筆者メモ(現場で痛感したこと)
私が痛感したのは、「方向が当たる」より「壊れたら逃げる」ほうが難しいという事実です。方向に惚れると撤退が遅れます。撤退が遅れると、相場は一度で資金を奪います。
具体例|「政策転換の匂い」をどう読むか(ファンダ→テクの落とし込み)
ファンダの本質は「ニュースの洪水」に溺れることではありません。政策の方向を掴み、織り込みと照合し、最後にテクで“場所”へ落とすことです。
ケース(材料の匂い)
- 政策会合・声明・会見で「次の一手」の温度が変わります
- インフレと賃金が“政策の言い訳”になります
- 市場が期待(織り込み)を先に作り、それが剥がれると大きく動きます
ステップ1:ファンダで「テーマ」を一文にします
テーマが言えないならトレードしません。言えないまま入ると、損切りの理由が持てないからです。
テーマ例:
「政策が中立方向へ寄る可能性が残る局面。通貨は“売られ続ける前提”が揺らぎやすい」
ステップ2:「織り込み」前提でシナリオを2本立てにします
私は、方向を決め打ちしません。シナリオを分けて、起きた方に乗ります。
| シナリオ | 市場の反応イメージ | 私がやること |
|---|---|---|
| タカ派(引き締め寄り) | 買いが出やすい。ただし「織り込み済み」なら伸びません | テクでブレイク/押し目の“形”が出るまで待ちます |
| ハト派(慎重) | 売りが再燃しやすい(期待が剥がれる) | テクで戻り売りの“形”が出るまで待ちます |
ステップ3:テクで「入る場所」と「逃げる場所」をセットで固定します
ここで初めてチャートを使います。テクは“答え”ではなく、実行の座標です。
- 入る場所:直近高値/安値、日足の節目、レンジ上限/下限
- 逃げる場所:「その形が崩れる価格」に逆指値(願望で動かしません)
- ロット:損切り幅から逆算(1回の負けで退場しない量)
ここが肝です:
ファンダで方向を“決め打ち”しない。
分岐を作り、テクで「起きた方」に乗ります。
5分チェックリスト|エントリー前にこれだけ確認してください
- いまの相場テーマを一文で言えますか?(言えないなら見送って構いません)
- 次の重要イベントは何ですか?(政策会合/CPI/雇用)
- 市場の織り込みはどちらに寄っていますか?(期待が偏っていませんか?)
- テクの入る場所と損切り場所はセットで決まっていますか?
- その損切りでも資金的に生き残れるロットですか?
補助武器:COTで“偏り”を見て、踏み上げ/投げの燃料を疑います
ファンダとテクの間に、もう1つ挟める武器があります。ポジションの偏り(需給)です。
CFTCが公開しているCommitments of Traders(COT)は、週次で建玉の内訳を確認できます。
使いどころ:
「みんなが同じ側に寄りすぎていないか?」を疑います。
COTの読み方はシンプルで構いません
- 偏りが極端:反対方向の動き(踏み上げ/投げ)の燃料になりやすいです
- 偏りが解消:トレンドの勢いが弱まる合図になることがあります
注意:COTは未来を当てる魔法ではありません。
ただ、“どちら側に人が溜まっているか”を知るだけで、だましや急変への耐性が上がります。
参考リンク:
CFTC: Commitments of Traders (COT)
FAQ|よくある質問
Q. FXファンダメンタルズとは、結局なにを見ればいいですか?
A. 最優先は中央銀行(金融政策)と金利です。次にインフレ(CPI/PCE)、その次に雇用(賃金)、最後に景気(GDP等)です。順番を固定すると、情報に溺れません。
Q. FXファンダメンタルズとテクニカルの違いは、初心者ほど意識すべきですか?
A. はい。初心者ほど、「入る場所(テク)」だけで勝てると錯覚しやすいからです。原因(ファンダ)で前提が壊れたとき、撤退が遅れると致命傷になります。
Q. 指標発表はトレードしない方がいいですか?
A. 事故率が上がります。やるなら「ロットを落とす」「逆指値を先に置く」「滑り・スプレッド拡大を想定」の3点は最低限です。
Q. ファンダは難しいです。最低限どこまで必要ですか?
A. ニュースを全部追う必要はありません。相場テーマを一文で言えるところまでで十分です。言えないなら、そのトレードは“根拠がない”のと同じです。
ここで一旦、実務に落とします。
違いが分かった今、次に必要なのは「毎回同じ手順で判断するルーティン」です。
私のおすすめ順
① 相場テーマを一文で言えるようにする → ② 損切り位置を固定 → ③ ロットを逆算 → ④ 日誌で検証
迷ったら、「損切り→ロット」の順で戻ってください。相場は、その順番を崩した人から喰います。
まとめ|相場は“理由”を知らない者から、静かに資金を奪います
- FXファンダメンタルズとは:通貨を動かす原因(政策・金利・物価・雇用など)から相場テーマを読む考え方です
- テクニカル:価格という結果(群衆心理の足跡)から、入る場所と逃げる場所を決める技術です
- 違いの本質:ファンダは「戦場」、テクは「射撃」。順番を守るほど生存率が上がります
私は、勝ち方より先に、生き残り方を磨くべきだと思っています。
相場は、勝ちたい人の欲望を利用してきます。だからこそ、私たちは「根拠」と「撤退ライン」だけを握って戦います。
次に読むべき記事(今後更新予定。この順番で読むと、勝ち筋が太くなります)
この記事で「戦場(ファンダ)」と「射撃(テク)」の違いは掴めたはずです。
次は、あなたの資金とメンタルを守る“装備”を固めてください。
私のおすすめ読了順:
資金管理 → 損切り → 指標 → 日誌です。順番を守るほど、相場は“優しく”なります。
情報ソース(一次情報・権威情報)
- CFA Institute: Currency Management: An Introduction
- Bank of Japan: Outline of Monetary Policy
- Federal Reserve: Monetary Policy—What Are Its Goals? How Does It Work?
- Federal Reserve: FOMC calendars and information
- NY Fed Staff Report (SR99)
- FEDS 2005-29(要旨)
- CME FedWatch
- FINRA: Stop Orders—Factors to Consider During Volatile Markets
- CFTC: Commitments of Traders (COT)
注意書き:本記事は、中央銀行・規制当局・専門機関が公開する情報を参考に、FXのファンダメンタルズとテクニカルの違いを一般向けに解説したものです。相場は急変し得ます。投資判断はご自身の責任で行い、必ず損切り(撤退ライン)と資金管理(許容損失)を設定してください。指標発表時はスプレッド拡大・約定滑り等のリスクが高まりやすいため、ロットを落とすなど慎重な運用が必要です。




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